林みかせ 『君とひみつの花園』
- 作者: 林みかせ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2006/05/02
- メディア: コミック
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女らしくなりたい!
そう思って転入した先には、まさに理想の女の子が。
けれどもその女の子は…
痛快爽快な恋愛コメディ。
―あらすじ―
女らしくなって恋愛がしたいがために、全寮制のお嬢様学校に入学する。
そこでの同室の子は、まさに理想の女の子だった。
しかし、その子のひみつを思いがけなく知ってしまう。
家柄から「女」を演じながら生活をしている「男」だという事を。
―感想―
楽しく面白く読めました。
設定が良かったと思います。
男らしい女の子のヒロインのほうは、背が高く(174cm)、運動神経抜群、そしてやや中性的な顔立ち。
このために、女子校に入っても女の子からモテモテ。
交流のある男子校からは、「兄貴」と慕われるように違う意味でモテモテ。
他方、女らしい相方は、外見仕草完璧、趣味は日舞茶道と王道を行く女らしさ。
街を歩けば必ずナンパされるという美少女っぷり。
この対比の明快さはもちろん面白さの大枠を作っています。
でも他の細かな描写がアクセントになっています。
一つは、女の子が努力すればするほど、ますます違う意味でモテていくことです。
その描写のはちゃめちゃっぷりがアクセントになって飽きさせられなかったです。
貢物としてプロテインやマムシドリンク…笑わされます。
もう一つは、相方のちょっとひねくれている性格が、美少女という設定で和らいでいる事です。
相方は家庭での境遇から、やや斜に構えたところがあります。
けれども、外見は本当に美少女なので、その性格の嫌な面を微塵も感じさせません。
むしろ女の子の豪快さが引き立ってきます。
以上のように、役割分担が性別と一致しないところを、スムーズに楽しく受け止められました。