冬目景 『ももんち』

ももんち (ビッグコミックススペシャル)

薄ピンク色のふわふわ感が自然と心の中に。

―あらすじ―

岡本家は自称美術家の父に振り回されて複雑な状況にある。
それでも兄弟の仲はとてもよく、末っ子の桃寧（ももね）は過保護気味に育ってきた。
そんな彼女が、美術予備校入学とともに一人暮らしをはじめる事に。

―感想―

いつの間にか桃寧を見守る視線になっていました。
彼女の一挙一動が、だんだんと愛しく思えてきました。

桃寧のルックスは、ちっちゃくて、たれ目で、髪の毛がはねているのが特徴。
性格は、おっとり、人見知り、マイペース。
行動は、ぼーっとしていたり、気が付くと眠っていたり、甘いものに目がなかったり。
総合すると、可愛らしくて、守ってあげたくなるような女の子です。

桃寧の周りには、過保護な兄弟と大人びた友人がいます。
彼らは彼女を小動物を扱うように心配し、いろいろとおせっかいをやきます。
彼女は自立したいと考えていますが、知ったこっちゃありません。

一人の男の子をきっかけに、桃寧の世界は広がります。
そんな彼女の行く末を、いつの間にか心配しながら見守っている―
あれ？
いつの間にか兄弟や友人の視点と同じになっていました。
そんな微笑ましい作品でした。